詩の束 心の静かなる叫び

詩篇1

秋の1日

南向きの窓から光が部屋の中に入って来る

迷惑なことだとは思わない。

太陽の光が僕の心を照らしてくれているかもしれないから。

長い戦いはいつまで続くのだろうか?

一体、何と戦っているのだろうか?

自分が情けなくなる時、自分に完全に打ちのめされてしまう。

戦う相手は私のことなど、何も思いもしないことだろう。

そのことがより一層私の心をかき乱さす。

静かで何も聞こえない部屋の中での戦いは続く。

もう戦うのは止めようと思うのだが、

それは深遠なる眠りにつくのと同じことではないかと思う。

今日という1日が続く限り、この戦いは続くのだ。

負けてしまえ、

愚かで何も出来ずに、

声もだせずに遠くに向かって吠え続けている私よ。

狼の遠吠えは何と美しいのであろうか?

その遠吠えは遠くの誰か分からない人へと

届くのだ。

何も感じなくなってしまい、遠い眠りにつくのはいつの日になるのかと思う。

何もしなくとも、

時間だけは

ゆっくりと

いや、ゆっくりではない。

その速さはもうスピードで走っていて、

頭の中は時間の流れに従って

ぐるぐる回っている。

遠くの雲に話しかけるのもいいかもしれない。

何も答えてくれないように一見見えるが、

そうではないことは私は分かっている。

慰めてくれてありがとう。

明日は、今日とは違う雲から慰めてもらおうと思う。

冬の始まり

ころころと空が鳴るはずはないが

空から不思議な音が聞こえてくる。

その音はまるで世界がこれから壊れていく前に

多くの人達が地面にひざをついてその滅亡を神様に

そうしないでくださいとお祈りしているかのように

ころころというおかしな音が聞こえてくる。

ころころ

石が転がってもそんな音は聞こえてくることはない。

僕はこの世が滅んでいく際に

神様が怒っている姿が見えるような気がする。

どうか神様、この愚かな人間たちを懲らしめてください。

もちろん、私にも罰をお与えください。

願いが叶いそうだ。

神様は遠くから愚かな人間たちの悪行を見逃してくれるはずはないだろう。

クリスマス前の22日

体調が悪いと何もできなくなる。

体調管理は必要だが

人の死はいつやって来るのかは

誰にも分からない。

神様ももちろんのこと教えてくれるはずもない。

息をするつもりはなくとも息をし、

心臓の動きを止めようとしても

心臓は私の思惑通りにはいかず

勝手に鼓動する。

一体誰がこの私を支配しているのだろう

そんなことを考えるようになってから、

何十年も経っている。

まだお迎えには来そうもないが

さて流れに任せてみるしかないようだ。

自然の時に合わせるように自らの身体を委ねることにしようと思う。

クリスマスが来ても来なくても実は何も私には変わらない。

せいぜいその華やかな雰囲気に身を任せよう。

ネコがこちらをちらりと見た。

ネコは寒くはないのだろうかと思い、

にゃーと語りかけてみる。

ネコは一瞬立ち止まり、

こちらを見ることもなく、

しっぽも動かさず

立ち去った。

世界もクリスマスも何もかも関係ないかのように。

詩篇1

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竹 慎一郎

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