猿から話しかけられた村上春樹

動物は人間と同じ言語を持つとは考えられない。

オウムが飼い主の口癖を真似て話すのは見たり聞いたことがあるが、

人間の言語と動物の言語が同じだとは到底考えにくい。

動物にも言語は存在するとは思う。

しかし、人間と動物が人間の話す言語を使ってコミュニケーションするなどという話は聞いたことはないし、今後も起こるとは考えにくい。

そこに目をつけたのが村上春樹である。

彼の2つの短編には猿が登場する。

その名は品川猿。

内容はこれから読む方へのネタバレになってしまうので、書くつもりはないのだが、1度読んでみたらいいと思う。

村上春樹の小説は難解な小説が多く、私はいくらノーベル文学賞候補といえど、積極的には手にして読もうとは思わない。

短編なら読めるかなと思い、「東京奇譚集」を読んで驚いた。

短編小説の方が面白いと率直に思った。その短編集の中に、例の品川猿は登場する。

しばらくして、「一人称単数」という短編集が出た。

何とその中にも品川猿が登場するのである。

あの品川猿が。

私は嬉しくてたまらなかった。

品川猿のファンになっていたからだ。

村上春樹フリークは大勢いるが、品川猿は恐らく忘れられた小さな短編小説にすぎないかもしれない。

しかし、村上春樹フリークに、村上春樹の作品で1番好きなものは、品川猿と答えると思う。

こんな奇想天外な小説はない。

優れた小説家は、優れた短編小説家だとよく言われることであるが、村上春樹の魅力をぜひ感じ取って頂きたく思いこの文を書いている。

内容が話せないのが歯がゆい感じがする。

もし、まだ品川猿の登場する短編集を読んでおられないなら絶賛すると私は思う。

こんな作品が書けるのなら、初期の長編を読んでみたいと思うようになった。

もし、近くにBOOKOFF 等の古本屋(昔の古本屋とはイメージが異なるが)があって、何か本が読みたいなあと感じておられるのなら、この2冊をおすすめする。

この中に登場する品川猿。魅力的な登場人物を彼は創り出したものだと思う。

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竹 慎一郎

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