精神障がい者3級、それが私に与えられた級である。これは
自らが申請するもので、どんなに症状がひどくても
申告しなければ与えられるものではない。障がい者としての
烙印を押されるのを拒む権利も与えられているのである。
私は、障がい者のメリットの方を選んだ。もう、働くことは
できないし、その方が生きやすいのではないかと感じた。
迷いが全くなかった訳ではない。人には見られたくないからだ。
それでも、3級であろうとも申請にドクターの診断書が
3000円で、住民税・所得税の控除、バス半額、プール無料
そして美術館は付き添いもただ。昨日は、県立美術館に妻と
出かけた。別に、絵が好きだという訳ではないが、とにかく
気分転換が必要だと感じたからだ。妻もただならついてくる。
若い頃のようなデートとはいかないが、夫婦2人で外出
するなど皆無だから、少し刺激的ですらある。
有名な、これまで教科書で見たことのある絵画を見ることが
できて私は気分転換にも充分満足だったので、無理してでも
行って良かったと思う。妻は売店で自分の名前の刻印を買い
喜んでいた。少しずつ外に出たいと思う気持ちが出てきたように
思える。6畳の部屋に引きこもっていたが、半年たって気だけは
外に向かうようになった。足が自転車なので、思うようにはいかないが
今日は曇り。昨日までの炎天下がうそのようである。
このくらいの天候なら釣りに行けるかもしれない。
窓から曇り空を見て、はるかなる海に思いをはせらせる。
コメント