太宰府天満宮
太宰府天満宮は、福岡県太宰府市にある神社で、天神様の総本社の一つとされています。天満宮とも呼ばれ、学問の神様・菅原道真を祀っています。
太宰府天満宮は、約1100年前に創建され、以来、多くの人々から信仰を集めてきました。境内には、菅原道真を祀った本殿や、参拝者からの願い事を叶えるとされる「梅枝餅」を供える御堂、縁結びの神様としても有名な「恋愛成就の社」などがあります。
また、太宰府天満宮は、毎年2月25日に行われる「節分祭」や、5月25日に行われる「天神祭」など、多くの祭りで賑わいます。特に天神祭は、福岡市中心部を中心に多くのイベントが開催され、大変な盛り上がりを見せます。
太宰府天満宮は、福岡県内だけでなく全国から多くの観光客が訪れる名所の一つであり、日本の伝統文化や歴史を感じることができる場所です。
奉納され受け継がれてきた貴重な文物
太宰府天満宮には、奉納され受け継がれてきた貴重な文物が多数存在しています。以下に代表的なものを挙げます。
- 菅原道真筆「藤原清輔卿追善之碑文」 菅原道真の孫である藤原清輔卿の追善のために、道真自らが書いた碑文です。現在は国宝に指定されており、太宰府天満宮の重要な文化財として大切に保管されています。
- 天満宮本殿 太宰府天満宮の本殿は、鎌倉時代に建てられたもので、重要文化財に指定されています。建築様式は、唐様と呼ばれるもので、優雅な装飾や精巧な彫刻が施されています。
- 「猪笹に龍図」 江戸時代に奉納された絵巻物で、紙に墨と彩色で描かれています。猪笹に身を潜める龍を描いたもので、太宰府天満宮の所蔵品の中でも特に有名です。
- 「大黒様送り絵馬」 毎年12月末に行われる「大黒様送り」に際し、多くの参拝者が奉納する絵馬です。太宰府天満宮の境内には、数多くの絵馬が掲示されており、その中には有名人や芸能人のものも多数あります。
これらの文化財や伝統的な奉納品などは、太宰府天満宮の歴史や信仰を知る上で貴重な資料となっています。
太宰府天満宮の美しい四季を襖絵に描く画家
太宰府天満宮において、美しい四季を襖絵に描いた画家として有名なのは、江戸時代中期の絵師・岩佐又兵衛(いわさ・またべえ)です。
岩佐又兵衛は、太宰府天満宮の拝殿や幣殿などの襖絵を手がけ、美しい四季の風景や自然物を描きました。彼の作品は、豊かな色彩や精緻な描写が特徴で、特に桜や紅葉など季節感を感じさせる美しい作品が多くあります。
また、岩佐又兵衛は、太宰府天満宮の神宮寺である「東福寺」の開山でもあり、その縁から太宰府天満宮の襖絵制作に携わったとされています。
現在でも、太宰府天満宮には、岩佐又兵衛が描いた襖絵が残されており、多くの人々から愛されています。これらの作品は、日本の美しい自然や風景を描いた貴重な芸術作品として、また太宰府天満宮の歴史や文化を知る上でも重要な役割を果たしています。
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