ティム・バートン監督が贈る「不思議の国のアリス」は、原作のファンタジーをさらにひねくれた視点で描いた、まるでお茶会が暴走したような作品です。19歳になったアリスが再び訪れる”ワンダーランド”は、以前とはちょっと違って見えるようです。そりゃそうですよね、誰だって10年ぶりに訪れた場所は違って見えるものです!
お茶会よりも大事な「運命との約束」?
物語は、アリスが退屈な上流階級のパーティから逃げ出すところから始まります。彼女に言い寄る金髪の貴族青年から逃げるのも無理はありません。だって彼、くしゃみをする度に変な音を立てるんですから!そんな時、おなじみの白うさぎが現れて…あれ?このうさぎ、腕時計を見ながら「遅れる!遅れる!」と言ってますけど、別にパーティには招待されてないはずなのに、何に遅れてるんでしょう?
マッドな住人たちとの再会
ワンダーランドに落ちたアリスを出迎えるのは、個性豊かなキャラクターたち。特にジョニー・デップ演じるマッドハッターは、まるで虹色の髪の毛とオレンジ色の眉毛を持つファッションデザイナーのよう。彼の気まぐれな性格は、お茶を飲むのと同じくらい予測不能です。時には深刻な表情で哲学的な話をし、かと思えば突然ケーキを投げ始めたり…。これぞまさに”マッド”(狂った)ハッターですね!
赤の女王 vs 白の女王:姉妹げんかが世界を揺るがす!?
赤の女王(ヘレナ・ボーナム・カーター)は、まるでツンデレの教科書のような存在。「首をはねよ!」が口癖なのに、実は寂しがり屋という意外な一面も。一方の白の女王(アン・ハサウェイ)は、善人のはずなのに、なんだかちょっと怪しい雰囲気を漂わせています。「私は暴力が大嫌い」と言いながら、アリスに剣を持たせて戦わせるんですから。
アリスの成長物語
この物語の面白いところは、アリスが「これは夢なの?現実なの?」と混乱しながらも、だんだん自分の道を見つけていくところです。最初は「私にそんなことできるわけない」と言っていたのに、最後には巨大なジャバウォッキーと戦うまでに成長します。これぞ真の「アリス・イン・ワンダーランド」スタイルの自己啓発ストーリー!
ビジュアル面の魅力
ティム・バートン監督の世界観は、まるでゴシック建築とサイケデリックアートが衝突したような独特な美しさ。木々はくねくねと曲がり、キノコは光り、花は人間の顔をして歌います。これ、実はお茶に何か入れすぎたんじゃ…なんて思ってしまいますが、それこそがワンダーランドの魅力なんですよね。
意外な教訓も
物語の中には、実は現代社会にも通じる皮肉やメッセージが隠されています。例えば:
- 「狂っている」と「正気である」の境界線はとても曖昧
- 時には社会の期待に逆らうことも必要
- お茶会は時間通りに終わらなくても良い
- 大きな頭を持っているからといって、良いリーダーとは限らない(赤の女王への皮肉)
最後に
この映画は、不思議の国のアリスの物語を知っている人にも、初めて触れる人にも楽しめる作品となっています。確かにストーリーは少し混沌としていますが、それもまたワンダーランドらしさ。「理屈に合わないことこそが、一番理にかなっている」というマッドハッターの言葉が、この映画の本質を表しているのかもしれません。
視聴者へのアドバイスとしては:
- 論理的に考えすぎない
- ジョニー・デップの演技に注目
- 細部の仕掛けやギャグを見逃さない
- お菓子を用意して観ると良い(でも投げないように!)
- 「6時のお茶会」に合わせて観るとより雰囲気が出る?
結論として、この「アリス・イン・ワンダーランド」は、原作の魅力を残しながらも、現代的なテイストと独特のユーモアを加えた新しい解釈となっています。時には不思議で、時には不条理、でも最後には心が温かくなる…そんな魔法のような映画です。
さぁ、あなたもアリスと一緒に、ちょっと狂った、でも愛すべきワンダーランドの冒険に飛び込んでみませんか?…でも、白うさぎを追いかける時は、穴の深さを確認することをお忘れなく!
人生とは少し不思議で、時には理不尽なものかもしれません。でも、この映画が教えてくれるように、それを受け入れて楽しむことができれば、それはもう立派な”冒険”になるのです。
…というわけで、お茶の時間になりました。マッドハッターも待っているかもしれませんよ?
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