谷川俊太郎 詩人

谷川俊太郎 詩人
谷川俊太郎と「かなしみ」の詩学——孤独の中で生まれた日本近代詩の原点

谷川俊太郎は、哲学者・谷川徹三を父に持ち、知的な環境の中で幼少期を過ごした。しかし彼は、父の学問的権威に安住することを潔しとしなかった。学校教育の形式主義に強烈な違和感を覚え、教師に度々反発。それはただの反抗期ではなく、自分自身の内側にある「ほんとうのもの」を守ろうとする、詩人的な本能の発露だったと言えるだろう。大学進学を拒否したとき、周囲には大きな衝撃が走った。だが谷川にとって、大学という「制度」に自分を差し出すことは、魂を預けることと同義だった。その代わりに彼が選んだのは、誰も訪れない部屋でひたすらノートに詩を書き続けるという、孤高の営みだった。

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